jounetsu20110710-01[1]


1名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/25(木) 08:56:32.43:VdXmS46t0
第4回選抜総選挙を終えた夜…

ディレクター「え?今日もカップラーメン一食ですか?」
ヲタ「当然です。今回はどうにか推しを圏内に入れることができましたが
来年はまだまだ上に行って欲しいですから」

ヲタに安息日などない。
すでに来年に向けた戦いは始まっているのだ
トゥットゥットゥーーールットゥットゥルッ トゥットゥルットゥルーー…


3名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/25(木) 09:56:38.96:VdXmS46t0
深夜2時
仕事を終え帰宅してからかれこれ4時間
ずっとPCに向かっている

ディレクター「何をしてるんですか?」
ヲタ「指スレを荒らしてます。
推しにこれといった話題がないときは、他メンのスレをチェックしたり
指スレを荒らすのが平日ルーティーンになってますね


4名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/25(木) 10:24:19.21:1Ia7gbt50
ディスプレイにちりばめられた罵詈雑言

ディレクター「これは?」
ヲタ「これが所謂アンチ活動です」

文脈を無視した不可解な美辞麗句

ディレクター「これは?」
ヲタ「これがステマです」

ディレクター「○○さんもこのようなことをなさるのですか?」
ヲタ「私はこんな基地外みたいなことはやりませんよ。××ちゃんのヲタはみんな紳士です」

男はそう言い放つと2chを後にした。


5名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/25(木) 12:09:35.74:VdXmS46t0
部屋の片隅には同じジャケットのCDがうず高く重ねられている
48Gのヲタにとっては同一CDを複数買うことは珍しいことではないという

ディレクター「このCDはどうするんですか?」
ヲタ「以前は捨てたり業者に二束三文で買い取ってもらっていました。
でも最近はこんなこともしています。」

そう言うと彼は、はにかみながら机の上を指した
ヲタ「完全に趣味の範疇ですけど」
ccf11123


6名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/25(木) 20:47:52.09:1Ia7gbt50
2chを後にしたヲタが向かった先はGoogle+

ヲタ「人生におけるコミュニケーション活動の9割はここで消費してますね」

ヲタが見せてくれたディスプレイには、
数多く+1が輝きを放つメンバーのコメント。
そのすぐ下にはほぼ同じ量の+1がされたヲタのコメントが輝きを放っていた。

ヲタ「だからどうっていうことは、ないんですけどね」

そう言ったヲタの顔はどこか誇らしげだ。

ヲタ「きた!」

ヲタの手が素早く動く。
次の瞬間ディスプレイに映し出された”あ”の文字。
1コメをゲットしたのだ。

ヲタ「だからどうっていうことは、ないんですけどね」

男はそう言い残すとGoogle+を後にした。


8名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/26(金) 00:37:33.78:ouEGVhMN0
Google+を後にしたヲタは間髪いれずにYoutubeを訪れた。

そこで我々はヲタの不思議な行動を目の当たりにする

ヲタ「彼女達の人気を支えるためですから」

何度も同じ動画を再生しながら静かにそう語った。

複数のIDや豊富な機材を生かして動画やアンケートの不正を
率先して行うのもまたヲタの仕事なのだ。

ふとヲタの手が止まった。

ヲタ「この子は胸も大きいし表情にもエ○さがあります。きっと処○ではないんでしょうね。
照れをなくして媚びるような過激なポーズをとれれば
確実にヲタを増やすことができると思います」

言葉とは裏腹に口調は至って冷静だ。
これが現実世界を超越したヲタという存在なのだ。

この作業は取材班が根尽きても続けられ
結局動画再生500回、2000回のアンケート投票を行った。

ヲタ「やべぇ、やっぱ初期メンヲタつえぇな」

この男、只者ではない。


10名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/26(金) 02:13:21.90:PngcbMvf0
取材を始めて半年、彼の周りに女性の気配は微塵もない。

28歳 独身 都内某所の1ルームアパートで一人暮らし。
結婚や恋愛に興味はないのだろうか?

ヲタ「ないですね。 推しが恋愛を我慢して頑張っているんですよ?
少なくとも推しが卒業するまではヲタも恋愛を控えるのがマナーだと思っています。
卒業なんて考えたくはないですけどね(笑)
それに推しと結婚できる可能性だって0ではないわけですし。

あ、笑うとこですよ?(笑)」

そう言って笑う彼の目の奥に、我々はヲタの“マジ”を見た思いがした。


20名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/26(金) 07:18:18.04:PngcbMvf0
祝日
幕張のイベント会場で行われる個別握手会へと向かう。
握手券というチケット1枚につき10秒弱メンバーと話ができるヲタにとって貴重な機会だ。

ヲタ「今回は推しに4枚。2推しに2枚。ちょっと気になるメン3人に1枚ずつ。計9枚です」
ディレクター「意外と少ないんですね?」
ヲタ「以前は推しに何十枚も買っていたんですけどね。今は総選挙により多くつぎ込めるように
握手の比重は減らしているんです。」

この男、考えている。


22名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/26(金) 12:33:35.43:ouEGVhMN0
東京ドームコンサートが終わってしばらくの間、
メンバー達が次々と卒業を発表する事態が発生する。

その報せが入るたびにヲタたちに波紋を広げ、動揺を生み出した。

某月下旬、スケジュール通り取材班は男のアパートを訪ねた。

(『一人にして下さい ヲタ』の貼り紙)

ヲタの身を案じたスタッフは至急管理人から鍵を預り、
ヲタ宅へと足を踏み入れた。

部屋へと続く廊下はいつもより整然として感じた。
そっと開いたドアの隙間から聴こえてきたのは桜の栞。

ヲタは椅子に腰掛け、過ぎ去っていった彼女達の声に合わせ卒業の歌を口ずさんでいた。
ひそかに肩が震えているようにも見えた。

しばらくの時間が経過した後、
番組ディレクターが男の背に向けて重い口を開いた。

ディレクター「ヲタ、卒業しますか?」
ヲタ「しませんよ。彼女達が全員卒業するまでは」

男の返事に迷いはなかった。取材班はヲタ宅を後にした。


26名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/26(金) 20:33:45.15:ouEGVhMN0
どこにしまわれていたのか、
ヲタは小洒落た私服に身を包み活力を漲らせている。

この日、密着カメラは幕張メッセで行われたAKB48グループの個別握手会に潜入した。

ヲタ「推しも喜んでくれると思います」
ディレクター「そうですか」
ヲタ「今日は久しぶりなので特に」
ディレクター「覚えていてくれてますかね?」
ヲタ「そこを気にすると認知厨なんて言われてしまいますからね」
ディレクター「でもファンの心理としてはそういうのあるんじゃないですか?」
ヲタ「気持ちはわかりますね。ヲタにとっては数秒間にかけているわけですから」

その言葉には他人事のような余裕が垣間見えた。
我々は、その数秒間の積み重ねこそが会いにいける身近なアイドル像を作り出し、
AKB48を巨大なグループへと成長させた原動力となっていることを確信した。

ヲタ「さて、行ってきますね」

そう言うとヲタは上着を脱ぎ始めた。
中に着ていたのは推しをイメージしたTシャツ、
そして圧倒的な存在感を放つ名札。

男の背中には自信がみなぎっていた。


28名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/26(金) 23:19:05.32:PngcbMvf0
AKBヲタといえば、自分の推すメンバーのライバルメンバーに対する批判活動
いわゆるアンチという言葉を耳にすることも多い。
彼はアンチをどのように捉えているのだろうか?

ヲタ「アンチもヲタの一部、と考えていますね。枯れ木も山の賑わいといいますか。
実際ネットの匿名掲示板なんかでは同一の人物が複数のIDでアンチとヲタの顔を
使い分けていることも珍しくないんですよ。

推し変した際に前推しをdisるというパターンもあります。
なんにしてもアンチが湧く時っていうのはそのメンが
注目されているっていう証でもあるんです。」

ディレクター「あなたはそういったアンチ活動はしないんですか?」

ヲタ「しない。…ということにしておきましょう(笑)」


37名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/27(土) 05:47:25.44:eBPoS5Ow0
ヲタ「………ああ、……うん…うん…………じゃあ…」 ピッ
ヲタ「あ、すみません。実家の母親からです」

ディレクター「栃木でしたっけ?」

ヲタ「ええ、最近多いんですよ。いい加減こっちに帰って結婚でもしろって。
今の仕事も派遣だから安定してるとは言えないですし」

ディレクター「帰る気はないんですか?」

ヲタ「そうですね、今はまだ帰れないです。
今帰ったら後悔が残ってしまうと思うんです」

ディレクター「…AKB……ですか?」 

ヲタ「ええ」


彼はそれ以上言葉を続けることはなかったが、我々は確信する。

彼が実家に帰る時はAKBが解散するその時だ、と。


40名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/27(土) 07:42:32.07:Nm5BBmswO
オタ「遠距離恋愛中の彼女と久々に会える、ってこういう感じなんでしょうね。
あ、勿論私は生まれてこのかた恋愛禁止条例を遵守していますんで推測ですが」
とある街の駅前ロータリー。高揚感に満ち満ちた表情を浮かべながら、
オタはラッタルを駆け上がる

午後10時。ベルは定刻通りに発車を告げた。向かうは推しの待つ、東京。
翌午前7時
夢の大地に降り立ったオタ。だか何故だろう、その表情に覇気はない。
二度深く息を吸ってから、男は自重気味にこう呟いた
「朝起きてバスから降りたら推しが解雇されてたでござる」


43名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/27(土) 11:37:02.05:eBPoS5Ow0
取材中、彼は何かにつけて来年の総選挙の話を持ち出す。
しかし半年以上も先のことをなぜそこまで気にするのだろうか?
疑問をぶつけてみた。

ディレクター「総選挙って1枚のシングルCDのポジションを決めるためのものですよね?
正直そこまでこだわる必要があるのかな?と思ってしまうのですが…」

ヲタ「一応そういう名目になってはいますが、今はそれだけではない付加要素が多いんです。
上位に行くほどメディアへの露出が増えたり、単純に推しの喜ぶ顔を見たいだったり
ヲタ同士の競い合いを楽しんだり…
批判的な意見も多いですが僕はメンにもヲタにも意味のあることだと思っています。

…って総監督の受け売りみたいになっちゃいましたね(笑)」

ディレクター「ははは…」

ヲタ「ただ今の、得票数=金銭の額というシステムはそろそろ改変すべきだとは思いますね。
よく言われるように、極端な話、芸能プロダクション絡みの組織票があっても容認する
仕組みなわけで、それでは身銭を切るヲタも…」


この夜、彼の話は空が白んでも止むことはなかった…


44名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/27(土) 17:37:01.38:Enb1xWXA0
我々は特別に許可をもらい
ヲタと彼の推しメンとの握手の瞬間をカメラに収めることが出来た。

ヲタ「久しぶり!」
推し「久しぶりー、ありがとうございます」
ヲタ「今日の服も可愛いね」
推し「なんか面白いことして」
ヲタ「えー、難しいな」
推し「今日の私見てなんか気付きませんか?」
ヲタ「目がいつもより下についてるね」
推し「髪切ったんです」
(はがし)
推し「また来てねー」
ヲタ「さようなら!きっとまた来るよぉおおおお!」

二人は無機質な時間によって引き離された。
誰も二人をつなぎとめる事はできない。
そこに隔たるものがヲタたちの熱を加速させ巨大なマーケットを形成するのだ。

男が推しメンと再開したのは5分後のことだった。


56名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/28(日) 05:08:32.39:SL2b4ig/0
ヲタの部屋へ特別に入れてもらい取材を続けていたところ、
ハンガーに掛かった黒の小綺麗なジャケットが目についた。

ディレクター「これは?ひょっとして握手会に着ていくんですか?」

ヲタ「よくわかりましたねw実は私の唯一の一張羅なんですよ。いつも着て行きます。」

聞けば握手会はまだ1ヶ月も先とのこと。

彼曰く

ヲタ「この服を着て握手会に行くことを想像するだけでワクワクするんです。
同じようなヲタは多いと思いますよ。」

ヲタ「彼女達だって握手会の時に私服に色々と気を遣っているんですから、
こちらも失礼の無い服装が礼儀だと思うんです。」

部屋着と思われる少しだらしないジャージに身を包み、熱心に語るその顔からは、
我々が想像もつかないことを考えていることがうかがえた。


59名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/28(日) 05:31:06.92:pMsvS95s0
握手会前夜

ヲタ「ない…ない…」
ディレクター「どうしました?」
ヲタ「明日の握手会で必要な納品書をなくしてしまったみたいでね、
ここにしまったはずなんですけど…」

ディレクター「それがないとだめなんですか?」
ヲタ「はい、握手券が100枚ほど無駄になりますね」
ディレクター「100枚…ですか」
ヲタ「少ない方ですよ」

ヲタ「あ、あった」
未開封CDの山から出てきた納品書を大事そうに鞄にしまい、
ヲタは嬉しそうに一週間ぶりの風呂場へ向かった


60名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/28(日) 06:00:16.95:3JEgYD5I0
私たちが取材を続けるヲタの推しに恋愛スキャンダルが発覚した折、
私たちはヲタにこんな質問をぶつけてみた。

--「押し変するつもりはないんですか?」
その質問をすると明らかにヲタの顔色が変わった。
ヲタはこちらに振り向き、そして落ち着いた口調でこう言った。

「推すという言葉の意味を知っていますか?」

--「アイドル用語で『応援する』って意味ですよね?」
するとヲタは微笑みながらこう言い放った。
「推すというのはそんな簡単なことじゃないんです。」

ヲタは続けた。
「推すというのは『神輿を担ぐ』ってことなんです。推しという不浄のご神体を乗せた神輿をね。
我々は担いだ神輿を、推しが夢見る場所まで運ぶのが使命なんです。
だから推しが自分で降りるというまでは、一旦担いだ神輿は絶対下ろしちゃならんのです。
だから推し変なんてものは二流のヲタのすることで、
真のヲタなら絶対にそんなことはしません。」

ヲタはいつの間にか目を潤ませていた。
「僕は自分の担いでる神輿に自信がありますから。絶対に100%安心安全です。」

私たちはヲタの圧倒的な自信に圧倒されながらも
こう、言葉をかけずにはいられなかった。
「しょ、処○厨・・・・」


66名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/28(日) 08:19:06.42:3t/ojWKm0
ヲタには3つの夢がある

一つは推しがソロになること
二つは推しが選抜メンになること
しかしAKBは超競争社会だ。次々に出てくる若手。そこからはじかれるメンバーもいる。
だからヲタは3つ目の夢を見る

推しに素敵な思い出が出来ることを。
いつか推しメンが家庭に入って夕食の準備をする時
ふと目をつぶるとあの日の歓声が蘇ってくる、そんな風になるように。
そしてその夕食を食べる夫の後ろ姿は妙に自分に似ている・・・・

ヲタよ、さあ行こう
推しメンの待つ、シアターへ


68名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/28(日) 09:30:07.49:LEOIkrE70
AKB48 28thシングル『UZA』が発売される前夜。我々は彼のアパートを訪ねた。

ディレクター「AKBのシングルといえばここ数作は100万枚を超えるかどうかが
トピックの一つになっていますよね?
今回のシングルは100万枚に届くか、ヲタの皆さんの間でも不安視されていると聞きましたが」

ヲタ「いえ、意外とヲタの間では100万枚という数字はどうでもいいんですよ。
気にしているのはトピックを欲しがる野次馬的なマスコミぐらいじゃないですかね?
逆にヲタの間では、これ以上秋ぶ…運営に貢ぐ必要はないとして
大量買いを控える動きもあるぐらいです。」

ディレクター「なるほど。では単純に楽曲の出来としてはどういう印象でしょう?」

ヲタ「……そういう話はやめておきましょう。
各メンや楽曲については下手なことを言うとネットで袋叩きにされちゃうので(笑)
ただ、この曲をTVで見る分には、個人的ににゃ…こじはるさんに注目していますね。
こじはるさんのイメージとこの楽曲とのギャップがなんか良いんですよ(笑)

売り上げ枚数に関しては次の29thシングルのほうが面白いことになると思いますよ。
新旧のヲタが互いを叩こうと今から火花を散らしていますから(笑)」


74名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/28(日) 16:38:03.05:2qez1IIe0
取材を続けて3ヶ月がたったこの日、男は秋葉原の駅にいた。
私達が取材を始めて男が秋葉原に出かけたのは初めてだ。少々以外である。

ディレクター「もっと頻繁に秋葉原に行くのかと思ってましたが・・・」

ヲタ「基本的に公演に当選しないとアキバに来ることはありませんね。
今や、劇場公演のチケットはプレミアものですから。」

そういうと男は颯爽とUDX側からドン・キホーテに向かいエレベーターに乗り込んだ。
不思議そうな表情を浮かべている私達に気づくと男は言った。

ヲタ「エレベーターを使うと7階まで行けるんですよ。駅からも近いですし」

なるほど。この男、慣れている。


77名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/28(日) 19:11:41.88:YKImzogF0
この日はヲタにとって久しぶりの休暇。
ヲタたちは職場を離れると、
ある者は会社へ、
またある者は学校へと通い、
社会に溶け込んで行く。

3年4組。男はこのクラスの生徒だ。
ここで我々は彼の素顔を垣間見ることとなる。

教師「えー、徳川幕府6代目将軍家宣は・・・」
ヲタ「先生」
教師「間部詮房・新井白石などを登用して・・・」
ヲタ「先生!」
教師「どうした?」
ヲタ「佐藤君具合悪いんだからふざけんじゃねーぞ!」

友達思いで、クラスメイトからの信頼も厚い。

教師「Now, Please read the sentences bellow.」
ヲタ「ヒラリー イズ ア ガール」
教師「OK. Please continue.」
ヲタ「サイード イズ ハー フレンド」
教師「Why!? Who is Said!!?」

勉強は苦手だと語ってくれた。

放課後、そそくさと帰路につく彼に尋ねた。

ディレクター「学校で友だちとアイドルの話をしたりはしないんですね」
ヲタ「今はプライベートだから。その話はまた今度にしましょう」

担任である教師にヲタの学校での様子を聞いてみた。

教師「普通の生徒ですよ。友達も多くて遅刻や欠席もしません。チーム4の模範ですね」

彼らは社会と上手く溶け込み、
ヲタ同士でさえその存在を見分けることは困難と言われる。


82名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/29(月) 02:23:38.41:L+fhtXEz0
我々はヲタに握手会の同行取材をお願いして許可をもらうことができた。
そして握手会当日。

AM8:30 取材班はヲタ会場近くのファーストフード店で待ち合わせをした。
その日のヲタの姿を見て取材班は皆、呆然とした。

ディレクター「これって・・・特攻服ですよね?まさか昨日の夜はいわゆる集会?
暴走族もやっていらっしゃるのですか?」
ヲタ「wwいえいえwwwよく見てくださいよw」

とヲタは自慢げに真っ赤な特攻服の背中の刺繍を我々に見せてくれた。そこには

~努力は必ず報われる AKB48総監督 チームA 高橋みなみ~ の文字が。

ヲタ「握手会の会場で特攻服のヲタは結構居てますよ。でも誰もバイクなんて
乗ったことないんじゃないかなぁw暴走族?見たことはあるけどねwww」

ヲタ「メンバーも特攻服着てたりするんですよ。そもそも特攻服って何のために
あるんでしょうね?あっ!そろそろ並ばないといけないんで早く向かいましょう!」

足早に会場に向かうヲタ。その歩く後ろ姿はまるで楽しみにしていた
遠足へと出発する小学生さながらだ。
AKBヲタ。これだけ密着取材をしても、我々にはまだまだわからないことだらけである。


86名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/29(月) 14:35:06.20:Mp93YOdv0
彼は職場では自分がヲタであることを隠しているというが実際はどうなのだろう?
職場の同僚との飲み会の様子をこっそり撮影させてもらった。

同僚A「B子ちゃんてあの子に似てない?ほら、あのAKBの…」
同僚B「まゆゆ?」
同僚A「あーそうそう!まゆゆ!」
C子 「あ~似てるかも!似てる似てる!」
B子 「え~似てないよぉ」
ヲタ「………」
C子 「ほら、ツインテールにしたら」
ヲタ以外の一同「おお~似てるわ~」wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ヲタ「………」


なるほど、AKBの話題になっても完全にスルーしている。

ディレクター「AKBも今や誰もが知る国民的アイドルじゃないですか?
そう隠す必要もないと思うのですが」

ヲタ「いえ、彼らにとってのAKBっていうのはせいぜい総選挙10位以内、もしくは
ゴールデンの番組に頻繁に出演するメンのことですからね。
僕のように下位のメンを全力で推していたりCDを複数枚買ったり、
劇場の公演まで逐一チェックしてるような人間はまだまだ肩身が狭いんです。
場を間違えてカミングアウトしたらどん引きされるのがオチですから(笑)」

ヲタ「あ、ちなみにさっきまゆゆの話題になってた時は心の中で5回ぐらい突っこんでました。
『まゆゆじゃねえだろ、どちらかといえば‘ゆまな’だろ!』って。
誰にも伝わらないと思うので口には出しませんでしたが(笑)」

ヲタをやっていくにもいろいろ苦労があるようだ。


88名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/29(月) 18:13:08.87:349b0Kx+O
D「今日も握手会ですか?」

ヲタ「いや、今日は写メ会なんです。抽選なんでせめて推しと1枚だけでも。
まあ、これだけあれば1枚くらい大丈夫かなとは。」

彼は同じ名前の書かれた券の束を両手で開いて見せてくれた。
心なしか今日はいつもより清潔感を感じるのは、普段の握手会とは違うからだろうか。

数時間後

ばつの悪そうな顔で戻ってきた男の口からは信じられない言葉が

ヲタ「ぜんぶ握手でした(笑)」
D「え?じゃあ写メは?」
ヲタ「撮ってないです。まあ、握手が普通、写メはおまけみたいなものですから。」

無理に笑っていたが、瞳の奥にはうっすらと光るものが見えた。

ヲタ「少しだけ失礼します。すぐ戻ってきますので。」

彼は足早にこの場を去ると、
さきほどとは違うTシャツに着替えて再び目の前に現れた。

ヲタ「今から行くのは(抽選ではなく)確定メンなので、確実に撮れるんですよ。」

メンバーの名前が書かれたシャツを着た彼は、
緊張した面持ちのままレーンへと消えていった。

1時間後、彼はスマホを片手に我々のところへ戻ってきた。
さっきとは違い顔がほころんでいる。
写メを見せてもらった。

D「結構離れちゃってるんですね?なんかもっと近づいて撮れるのかなって…」

ヲタ「撮れただけでもじゅうぶんですよ。やけに近づいて来る子は
なんか逆に…って思っちゃいますね。」

我々にはわからないボーダーがあるようだ。


90名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/29(月) 18:52:19.45:349b0Kx+O
D「今日はどちらへ?」
ヲタ「今日は乃木坂の握手会です。」
D「ライバルグループですよね?」
ヲタ「まあ、敵情視察みたいなものです(笑)」

乃木坂46
2011年8月に結成された公式ライバルグループ。
プロデューサーはAKB48と同じ秋元康。
結成以降着実に人気を上げ、AKB48との兼任はもちろん、
完全に流れたヲタも少なくはないという。

推しは不在という彼は、テレビで見て気になったという4名の握手券を購入したようだ。
会場はAKBのよりもはるかに小さい。
ヲタ「では、アウェーへ乗り込んできます!」
緊張なのか期待なのか、声が少しだけ上ずっていた。

約束の時間よりも30分ほど早く彼は戻ってきた。
どうやらほとんど列がなかったようだ。

D「どうでした?ライバルは?」
ヲタ「最後に行った子の列が完全に過疎っちゃってて…ちょっと可哀想でしたね。」
D「ライバル(グループ)に推しはできそうですか?」
ヲタ「推しというか…ちょっと可哀想なので、次も買ってあげようかなって。」

“可哀想だから買う”

この何気ない言葉に、我々はすごく重みを感じた。


32名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/27(土) 01:31:08.08:t78C3FVi0
クオリティ高いなwww


34名前:
名無しさん@実況は禁止です:2012/10/27(土) 02:28:10.68:ACInsnVF0
実写化希望


48名前:
名無しさん@実況は禁止です:2012/10/28(日) 00:07:35.84:IRCA73+T0
これ書いてる奴すごいなw


49名前:
名無しさん@実況は禁止です:2012/10/28(日) 01:04:22.73:mEz7an9a0
ワロスw
良スレ



62名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/28(日) 07:22:25.90:nTDuFdLZ0
濃いヲタは自らのヲタ活動について確固たる信念をもっている
あるある



75名前:前川久海:2012/10/28(日) 16:54:10.04:/MCe5i8A0
面白いwwwwwwwwwwww


80名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/29(月) 00:38:12.92:VQ8uV7rJ0
近年稀に見る良スレ


91名前:名無しさん@実況は禁止です:2012/10/29(月) 20:03:47.35:b+CVukmvO
せつないのに笑えるのは何故だw




元スレ:情熱大陸 『職業:AKBヲタ』
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/akb/1351122992/



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